2024-05-30
CORESERVER v1プランのサーバーがアップグレードされたらしく、MySQL5.7でなくMariaDB10.6になってしまった。
https://www.coreserver.jp/info/brandnew2022/
これにより、MySQLで作成していた自分のデータベースはすべて中身がカラになって全消えしていた。え?ひどくない!?!?自分だけ??
まあ、もともと格安レンタルサーバーであるのでこんなこともあろうかとDB自体はダンプを毎日していたのでデータ自体はなんとかなるが、libmysqlclientが無くなったことによりCGIプログラムが動かない。
MariaDB10.6になったとのことなので、それのクライアントCライブラリを得てCGIをリビルドしたいが、新CORESERVERのシステム内にはいくら探しても入っていない。
とりあえず公式サイトからUbuntu用のCクライアントバイナリを落としてリンクしてみたものの、おそらく構造体の仕様やデバッグシンボルの有る無しが一致せずmysql_real_connectであえなくSegmentation Fault。
こうなったらもはや、CORESERVERの自分の領域にMariaDB10.6そのものをソースコード一式から自力でコンパイル・インストールするしかない。全部のビルドが成功すれば、その中にCのクライアントライブラリもあるはずだ。
これをするには、まず以下のように、自分の領域にgcc/g++コンパイル環境をセットアップ済みでなければならない。
レンタルサーバーCORESERVERにgcc/g++8.3をソースからインストールして使う
これがなされていれば、あとは同じように、必要ソフトウェアを--prefix=$HOME/.local/以下にビルド・インストールすれば良いのだ。では早速行ってみよう。
1、$HOME/.local/binへのPATHを通す
上記自力インストールのgccやg++コマンドはパスを通しておく。通ってないと各ソースのconfigureでコンパイラが無いと言われて進めない。以降ここにcmakeや関係コマンドも入ってくる。
export PATH=$HOME/.local/bin:$PATH
既存$PATHよりも前に記述して優先順位を高くしないと、システムの/usr/binなどが優先されてしまうので注意。
2、cmakeをソースコードからビルド・インストール
wget https://github.com/Kitware/CMake/releases/download/v3.23.0/cmake-3.23.0.tar.gz tar xvfzp cmake-3.23.0.tar.gz cd cmake-3.23.0/ ./configure --prefix=$HOME/.local make make install which cmake ~/.local/bin/cmake
3、ncursesをソースコードからビルド・インストール
wget http://invisible-mirror.net/archives/ncurses/ncurses-6.3.tar.gz tar xvfzp ncurses-6.3.tar.gz cd ncurses-6.3/ ./configure --prefix=$HOME/.local --with-shared make make install
4、MariaDB10.6本体をソースコードからビルド・インストール
wget https://archive.mariadb.org/mariadb-10.6.7/source/mariadb-10.6.7.tar.gz tar xvfzp mariadb-10.6.7.tar.gz cd mariadb-10.6.7/ ./BUILD/autorun.sh ./configure --prefix=$HOME/.local/mysql make make install
これで、.local/mysql以下にMariaDB一式が無事インストールされた!
Cのクライアントライブラリmysql.hとlibmysqlclient.aが、下記に無事生成されている!!
.local/mysql/include/mysql/mysql.h .local/mysql/lib/libmysqlclient.a
あとはこれを使って自分のプログラムをリビルド&リンクすれば、新CORESERVERで動いているMariaDB10.6 ServerにCクライアントで接続できる!
$HOME/.local/bin/g++ -I$HOME/.local/include/c++ -I$HOME/.local/mysql/include -L$HOME/.local/lib64 -static-libstdc++ -static-libgcc $HOME/.local/mysql/lib/libmysqlclient.a myprogram.cpp
-I$HOME/.local/mysql/includeでパスを通し、スタティックリンクライブラリ$HOME/.local/mysql/lib/libmysqlclient.aをそのまま含めてしまえばよい。
いやー、ここまでたどりつくのが大変だった。。今日朝気づいてから丸一日かかった…
※本記事内容の無断転載を禁じます。
ご連絡は以下アドレスまでお願いします★
Intel Macbook2020にBootCampで入れたWindows11 Pro 23H2のBluetoothを復活させる
Windowsのデスクトップ画面をそのまま配信するための下準備
WindowsでGPUの状態を確認するには(ASUS系監視ソフトの自動起動を停止する)
CORESERVER v1プランからさくらインターネットスタンダートプランへ引っ越しメモ
さくらインターネットでPython MecabをCGIから使う
さくらインターネットのPHPでAnalytics-G4 APIを使う
インクルードパスの調べ方
【Git】特定ファイルを除外する.gitignore
【Ubuntu/Debian】NVIDIA関係のドライバを自動アップデートさせない
【Apache】サーバーに同時接続可能なクライアント数を調整する
Windows版Google Driveが使用中と言われアンインストールできない場合
【Windows10】リモートデスクトップ間のコピー&ペーストができなくなった場合の対処法
Windows11+WSL2でUbuntuを使う【2】ブリッジ接続+固定IPの設定
【Linux】iconv/libiconvをソースコードからインストール
Googleスプレッドシートを編集したら自動で更新日時を入れる
【C/C++】小数点以下の切り捨て・切り上げ・四捨五入
【ひかり電話+VoIPアダプタ】LANしか通ってない環境でアナログ電話とFAXを使う
Windows11でMacのキーボードを使うには